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女性
趣味:
読書だったり飲酒だったり。
自己紹介:
2013年今日は。
札幌あたりで養蜂やったり酒飲んだり本読んだりアニメ見たりしています。
SFが好きです。

今年はもうちょっと、言葉を大事にしようと思います。
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今日はお休み。
なので、皆がすなるブログと云うものを私もしてみむと。

雨が降ってたけど、今は雀が鳴いているなあ。と、思ったら,また雨。
どうなるかな、お天気は。




読みました。
ブライアン・W・オールディス『地球の長い午後』
太陽の寿命が近づき膨らんできた影響で、地球上に放射線が降り注ぎ、ほ乳類を始めとする殆どの生物が死滅した世界。この時代に唯一隆盛を極めているのは植物で、多種多様に変化して巨大な森を形成し君臨していた。
その木立の中で怯えながら暮らしているのは、細々と生き残った人間たち。
人間は、最早植物に「餌として狩られる」存在になっていた。

と云う、粗筋です。
今までレビューで粗筋はあんまり書かなかったですけど、これは書かないとなんと云うか、説明しようがないなと思いまして。
その筋では有名作品らしいのですが、今まで知らなかった。
所謂「滅亡への物語」と云って差し支えないと思います。
一応SFのジャンル分けがしてありますが、ファンタジーと云っても差し支えない様な(広義では、SFの中にファンタジーがある、と云う見方もある様ですが)。

人間の、生き物としての最大の武器は「知恵」だと思うのですけど、その知恵でもって自然破壊とか、他の生き物に対して傲慢と云っていい程の干渉をしたりしています。
だけど、そう云う人間ですら、太陽や地球が無かったら、絶対に生きて行けないんだし、どんなに反自然(言葉の使い方として適当なのかどうか判りませんが)に見えたとしても、やっぱり自然の一部なのであり、読後、物語の最初に引用してある
「死にゆく植物が生命を養うのを見るがよい
生命が分解し、再び植物が育つのを見るがよい
滅びゆくものはすべて他のものを補う
(かわるがわるに我々は息づき、そして死ぬのだ)
物質の海にうかぶ泡沫のように
生れ、こわれて、その海へとかえるのだ」
アレグザンダー・ポープ『人間論』
と云う文が、非常に深く重く感じられました。

敵と見るや、大量の火器を使って手当たり次第殲滅し粉砕して行く物語ばっかりモテハヤすどこかの国の人々に読ませてやりたい、と思いました(笑)


もう一冊。
広瀬正『マイナス・ゼロ』
所謂タイムトラベルものです。
これ、面白いです。粋です。粋なSF。
舞台は戦中〜戦後の東京ですが、そこの頃のくらーいどうしようもなーいアングラーな感じとかは、江戸川乱歩とかが散々書きまくっていて、その頃の空気を読み物でしか知らない私としては、割とイメージが固定されているんですが。
なんかね、登場人物がまた、全員朗らかと云うかね、全然愚痴っぽくない。ウジウジしてなくて、しみったれてもない。
でも、気持ち悪いくらい変に前向きだったり健全だったりする訳でもない。

大変な時代はそれとして、苦労は苦労として、そんなこと人様に態々話して聞かせることでもない(と云うか、もう「大変だった」とか聞かなくても判るでしょうと云う気持ちもあるのかもしれない)、と云う雰囲気が終始滲んでいます。だけど全然押し付けがましくない。
全体的に非常にコミカルな作品なんですけど、割と主人公はタイムトラベルのお陰でヘビーな目にあってます。
でも、だからと云って僻みがましい事なんて一切云わない。剰え自分の行動に関して反省したりしています。
生きているうちに色々経験して、それが積み重なり年輪となり、今の顔がある。ってことを素直に感じさせる物語でした。
そして、大層品のあるユーモアセンスに惚れます。他の作品も読みたい。
蛇足までに、巻末の解説を星新一が書いてます!おお、豪華…!

図らずも,「時代はこんなになっちゃったけど、私たちは生きて行く」ってことをテーマに持ってる二作品でした。

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プラジャニャーカラ!
うーむ。
叫ばずには。


今読み終わった本の感想。

フレドリック・ブラウン『天の光はすべて星』
アレだ、グレンラガンの最終話のタイトルはこの物語から来てるって云うのは有名な話だそうで、放送終了後アマゾンとかで古本が高騰したらしいです。
今なら早川から文庫で新装版出たから、777円(税込)で買えますよ!

と云う事で。
本屋で見かける帯やPOPにある売り文句で、「子どもの頃/若い頃に出会いたい本」と云った主旨の言葉を見かける事は少なくないが。
この物語は、年を取ってから、もっと云うと若いのかもう若くないのか、と云う境目に突入した年頃の人が読むに良いと思います。
打ちのめされる。打ちのめされるけど、物凄く心地よい。
マゾか(笑)

私が好きになる本と云うのは、結構な割合で読後物凄く打ちのめされる作品が多い様に思う。(やっぱりマゾか(笑))
コテンパンに打ちのめされるので、物語に強い感銘を受けつつも、再読するには相当の勇気と気力を必要とするので、中々それが出来ないでいる。
もったいない事だと思う。

この物語にも打ちのめされた。コテンパンに。
読了後、ベッドで俯せになってジタバタしながら奇声を発する姿を晒す。
だけど、これ、近いうちにまた読みたい。読む。
そしてまた、俯せに倒れてジタバタしながら奇声を発したい。
そういう物語でした。

古い版の方の表紙は知らないが、新装版の表紙は夜空に向かってロケットが打ち上がる瞬間のイラスト。
これが、これが、ラストを読んだ後に見返すと、もう、もう…!!!

ジタバタ。
ジタバタ。

あーーーーーーーーッ!
あーーーーーーーーーーッッ!

ってなる。
犯罪的な程だ。あーーーーーーーーーーッ!



数時間前に上げたエントリで本が読めないって書いたけど。

治ったみたい(笑)
暑さの質が大分変わってきた。
今日は微妙なお天気。




読みました。
有川浩『図書館戦争』『図書館内乱』『図書館危機』『図書館革命』
…今更かよっ!と云う突っ込みはさておき。

先週くらいまで、読書はせずに休日などはずっとインターネットに齧りつき、アニメを視聴しておりました。
かなりのタイトルを見たのですけど、その中に『図書館〜』もあって、今まで知ってはいたものの避けてたんですけど、興味を持ってしまいました。
でも原作は文庫出てないし、店に在庫はあるけど一日15分の休憩中に300頁強のこの本を少しずつ読んでったら一体どれくらいの日数かかるんだよってことで(でも実際この手の本は60分で100頁前後読めるので、二週間もかけずに読了出来る計算。その間仕事の休憩中に何読むか迷わなくて済むし。)、手に取ったのはアニメの次にお手軽なコミック版。
LaLaと電撃大王でそれぞれ漫画化されてるようですが、取り敢えずLaLaの方のを手に取ってみる。
原作のボリュームをアニメの12話だけで処理するのにはやっぱり無理があって、情報量としては当然ながらコミックの方が多い。
それでも少女マンガと云う体裁をとってる限りは、やっぱりそぎ落とされてる部分は多いだろうなと踏んで、到頭、原作にまで手を出してしまいました。

…前降り長げえ。

と云う経緯を踏まえたり踏まえなくても良かったりしつつ、感想。
4冊計約1300頁を足掛け三日で読み終える私(笑)。
これだけのボリュームを飽く事無く一気に読みたくなる程には面白かったです。
まあでも、色々な所で云われてる様に、突っ込みどころも多いっちゃ多い。確かに。
作中に、「暴力的な検閲に対抗する為の、暴力」の存在に対しての言い訳言い逃れは挟んであって、まあ、それを納得するしないは別として。
と云うか、そう云う理由とかはまあぶっちゃけ後付けなんでしょうきっと。
よそのレビューで痛烈に「結局作者はミリタリー風味のラブコメを書きたかっただけなんだ」と斬ってる方もいましたけど、それはそれでその通りなんだろうし、でも別にそれ自体は否定材料にならんと思うんですよね私的には。
軍隊が舞台だろうが学園が舞台だろうが。
とか云いつつ、私が当初この作品を避けてた理由も本当はそれなんですけど(笑)
単純に、読んでみたら面白かったので、結局は最後まで読んだ、と云う。
まあ確かに色々納得出来かねる作者の価値観や、文章の癖などありましたけど、それを十二分に私の中でカバーしうる面白さがあったので、全部読んだ、と。

まああれです。一連のこの作品に、何を期待して読み始めるかで、「面白い」と思うか「がっかり」若しくは「ムカツク」になるかは、受け取手によりけりなのかも。
私はその点、売り手側の思惑通りに(笑)アニメから遡上したタイプなので。
だけど、内容や結論を知ってても尚原作を読ませる力はあるんだと云う。それは凄いな、と思いました。
まあアレか、それはやっぱり「end」に辿り着くまでの紆余曲折が、物語としての存在意義を大部分担っている少女マンガと同じ文法だからなんでしょうか?

とかまあ色々ごちゃごちゃ云ってますけど、簡潔に感想を述べるならば。
主人公の様な同僚がいたら嫌だし、相手の上官もいたら引くし、そもそもその職場の存在意義自体が納得出来ないけど。
読んでる途中、こんなにニヤニヤしてしまう作品は、ついぞ出会った事は無かったです。

こんな具合で、如何でしょうか。


あー、アレだ。
風は少し涼しくなってきた。
何にせよ八月ももう下旬だ。
ツクツクホーシのなく頃に。


云いたい事は山程ある様な、無い様な。


昨日観たDVD。
マイケル・ウィンターボトム監督『グアンタナモ、僕たちの見た真実』
アレだ、アメリカってどうしてそんなに怖がってるんだろう。
何がそんなに怖いんだろう。
「自由」って云うのが、最大の魅力の国な筈なのに。私には恐怖でガチガチになってる感じがした。理解出来ない、理解したくないものに対して。
ちゃんと調べればすぐに判る事を調べもしないで、延々無駄な事に労力を費やして。
感じている恐怖心を、目の前の関係ない弱い人々に八つ当たり的に向けている様にしか。
どうしてこんなにこの人たちは怖がっているのだろう。
そう思いました。

国の成り立ちを知った所で、その国の国籍だからこう云う思想だとか、こう云う考え方だとか、簡単に区切りたくないけど、……。

色々考える。


軍隊の良い所。
なにそれ。


拷問は、人間性を奪う為のもの。
でも、この映画を見てて思ったのは、人間性を奪う為には、自分自身も人間性を捨てなきゃならないってこと。
これって本末転倒と云わざるを得ない。
こう云う酷いやり方を続けて行くならば。
内外に敵を作り続けて行く事に他ならないと思うんですよ。
でもアレか、「戦争」が商売になるごく一部の人間からしたら、万々歳なのか。
本当に、腐ってるな。もうアレだ、救われないな。彼らは。


あー…しかし作品自体はとても素晴らしいのに、邦題の酷い事。
原題は『Road To Guantnamo』なんだから、素直に「グアンタナモへの道」でもいーじゃんとか思いました。
一寸ひねりたいなら「グアンタナモの真実」とかそーゆーんでもいーしさ。
「僕達の」って入れるとこに、なんか作為を感じるのは私だけか。



こんな話の後にアレだが、最気読んだ本の話。本当に久しぶり。
中島たい子『漢方小説』
私、最初エッセイなんだとばかり思ってました。
今でも何だかよく判ってません。

「女。30代。安パイだと思ってた元カレが結婚する。それを聞いたら、物凄く動揺した。」

あれ?
そう思いません?そうでもない?
自分、結婚してるくせに何か物凄く身につまされるのは何故なんだろう。

基本恋愛小説とか心底興味ないんですけど、私は友達の惚気話とか恋愛相談とかは結構好きなんですね。(質悪いのかもしれない(笑))
なんかそう云う、極々親しい友達の、そう云う打ち明け話的な告白を聞いてる気持ちになる本でした。
子どもの頃、「これ、絶対ナイショね!」とか云いながら聞く話の様で。
面白かったです。
曇ると湿度が高くてしんどくて、晴れると直射日光に耐えられない。

…夏は、嫌いだ。



えー。
少し前に観た映画。
エドガー・ライト監督『HOTFUZZ』。
…こ、これは…!!
例によって夕飯どうすると聞いたら「映画!」と答える家の人に引きずられて見に行った作品でしたが。

これは面白い。面白い。面白い。非常に愉快で壮快。
出演者もノリノリ。めちゃくちゃ楽しそう。
だけど作り込みは丁寧で、惜しみなくて、判る人にしか判らない、または理解出来る人にしか理解出来ないような自己満足的な映画じゃなくて、(何が元ネタかと云う)基本知識もなくても最後まで笑いっ放し。あればきっともっと楽しい。
これは、本当に正しい夏休み映画になりうるんじゃないでしょうか。
小学生の男の子とか、ポケモンみてる場合じゃないんだぜ。
子どもから大人からみんな楽しめる、ホットでクールな超良作。
作り手の、溢れんばかりの「映画」への愛情。
自分の作品にだけに対するものじゃなくて、今まで見て自分の肥やしになった作品全てに対する愛情とリスペクトが盛大に、フンダンに、惜しげもなく盛り込まれて、こうなりました。と云った具合。見るべし。

昨日観た映画。
クリストファー・ノーラン監督『THE DARK KNIGHT』。
…じ、実は…!!
私、バットマンのこれまでの作品見た事ありませんでした。多分、これから先も観る様な事はない気がします。何となく。でも『ビギンズ』は監督同じなら観たい気もする。

関係ない事書いちゃった。
えー。これは黒い。怖い。哀しい。非常に不安を煽られました。
観てる途中、何度も「お家に帰りたい…(泣)」と内心思ってしまう程、不安感を盛り上げられてしまった。
だけど、面白い。
表現自体は非常に押さえられてて、枠外で物凄い酷い事が行われていることはよく判るんですが、それを直接見せはしない手法が採られてました。
だから余計想像しちゃって怖い、って事もあるのかもしれません。血液が殆ど出てこないんですよ。こう云う映画ではまずないこと。
そいでもって、ヒース・レジャー遺作。
ああ。彼はこの作品のジョーカーにどっぷり嵌ってしまって躁病の薬を服用する様になっていたらしいんですが、それを飲み過ぎて亡くなってしまった、らしい、と云う話が出てきているそうです。
うう、ジョーカーに捕まってしまったってことなのか…。
本当に、彼の演じぶりは凄まじかった。です。演じきってます。
周りの全ての人の心に少しずつ、或は急激に不安や恐怖を芽生えさせ、底無しの闇に引きずり込むブラックホールの様なジョーカーでした。

ヒトでないものから与えられる恐怖って云うのは、底が知れてると云うか、いや、泣き叫ぶくらいには十二分に怖いですけど、どこまで云ってもヒトではないので、ある意味、「話が通じないのでしょうがない」と云うことがあって、結果「しょうがない」「諦めるしかない」と云う気持ちが含まれる気がするんですが。
ジョーカーは何から何まで規格外で大変でしたが、多分、ヒトなので、もうどうしようもない。
その恐怖から逃れるには手段は二つしかない、と思わされてしまう。
死を選ぶか、自分も狂気に踏み込むか。
だけど、ジョーカーの最大に嫌な所はその選択すら簡単にはさせてくれないから、…ああっ!お家に帰りたい!!

そして、ホットファズとダークナイトの意外な重なる部分を発見。
両作品とも後半にパトカーを運転するシーンがあるんですが(ホットファズは主人公が。ダーク〜はジョーカーが)、めちゃくちゃな運転をしているという状況は同じ、本心から楽しそうと云う状況も同じ。だけど、こんなにかけ離れた味になるなんて。要チェックです。
…とまあ、バットマンの映画なのにジョーカーのことばっかり書いてますが。
なにせ強烈だったので。

ところで、ヒースはジョーカーに魂を捧げて演じた結果、こんな凄い作品になり得ました。
日本では、そういう気概がありません。
玉木さん、おケツぐらい、魂に比べたらなんぼのものですか。
お吸い物だのソー○ーメンだの喰ってるより確実に、絶対に枠が広がると思いますが。
と、声を大にして云いたい。