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女性
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読書だったり飲酒だったり。
自己紹介:
2013年今日は。
札幌あたりで養蜂やったり酒飲んだり本読んだりアニメ見たりしています。
SFが好きです。

今年はもうちょっと、言葉を大事にしようと思います。
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シトシト降っている。
悪くない風情。暑くないから。
暑くなけりゃいいのよ。




映画を見ました。
ジェームズ・マーシュ監督『MAN ON WIRE』
三十年以上前、当時世界一高いビルだった世界貿易ビルの屋上で綱渡りをした男の物語。
当事者たちのインタビューと、残っていた当時のフィルムや写真を中心に、映像などがない部分は再現ミニドラマで補完した、ドキュメンタリー。だよね?

高い場所は平気ですか。
そこでちょっとバランスを試す様なことするの、平気ですか。
私は無理だー。高い所は意外に好きだけども。

本作の主人公フィリップ・プティは、イタズラ小僧がそのまま大きくなった様な人だと思った。
若い頃のフィルムの中、仲間たちとキャッキャと転げ回って遊んでいる姿はとても二十代とは思えない。体つきだけ見れば均整の取れた長い手足にしなやかな筋肉をがっしりまとって、マッチョな類いですらあるのに、やってることやくるくる変わる表情やキラキラの目は本当に子どもみたい。
…モテただろうな、とか俗なことを考えました。

で、結局色々やった結果ツインタワーに綱を張って綱渡りするわけですが。

ぞくぞくぞくぅ、としなたなあ。
残念ながら渡っている最中の様子は映像が残ってなくて、写真しかないのですけど。
それでもその場所の特殊さは十分に判るし、何より数年かけて計画したことが、その瞬間、実現している、と云う彼らの興奮が伝わってきて、その場にいる様な気持ちにさえなった。

このことを切っ掛けに、本人や協力者たちの人生は大きく変わって行くのだけど、でも、インタビューを受けている彼らの、当時を語っている顔は、すごくキラキラしてて、あの子どもたちは今もこの人たちの中にしっかりいるんだなあ、と思いました。

この映画の繊細にしてダイナミックな魅力は私のつたない文章では表現出来ないので、是非とも劇場で鑑賞していただきたいです。


もう一つ見ました。
ダーレン・アロノフスキー監督『THE WRESTLER』
八十年代、圧倒的スターだったあるプロレスラーの、今の物語。
主人公ランディを演じるのは、全盛期は日本でCMとかにも出てたのに、ボクシングで顔が崩れちゃって以降は色々大変だった、ミッキー・ローク。
本人のドキュメントか?と云うくらいはまり役。

痛いのは平気ですか。
みんなに楽しんでもらうのに、体を張って痛いことするの、平気ですか。
私は無理だー。細かいケガしてちょっと血が出てるの見るのは意外に好きだけども。

最初はなんかもう先入観が入りすぎてて、正直見に行くのが嫌だったんですよ、本当。
でも見てよかったなあ、と今は思ってます。

若い頃はあの、匂いたつ様な色気顔だったローク。(ほんとにね、酒とかタバコのCMが嵌り過ぎです。他に香水とかチョコとか、こう、エロく(笑)売るイメージのもの何でもOKだよな)
それを知っていると、確かに今の容貌はショッキングではある。
でもねえ、なんだろうかねえそう云うのとはまた違ったセクシーさってのがやっぱりあって。
貧乏でなんだかちょっとチャランポランな所もある主人公ランディだが、かなりモテそうって(そればっかりだな今回…)。

家族を失い、健康も損ない、それでも、否だからこそリングに向かうランディ。
悲哀に満ち満ちてるんだけど、それをそこはかとなく優しく見せるのは作り手の愛情のなせる技なのか。
「ここが自分の居場所」って心底思える場所を見つけられることは本当に幸せなことだと思う。
たとえそれが、自分が愛した人のそばじゃなくても。選んだのは多分、自分自身なのだから。
世間一般から見たら、ウダツの上がらない姿なのだろう。
だけど、その自分自身の選択の結果を引き受けて行こうとする、強さも持ち合わせたランディの背中に、すごく胸にくるものがあった。
クライマックスシーンではずっと泣いてた(笑)

プロレスをよく知っていて、とても大好きな作り手が、丁寧に作ったプロレスラーの物語。
このタイミングだと、どうしても先日亡くなった三沢のことが頭を過る。
日本のプロレスファンも、是非見た方がいいよ!と思いました。


以上の二作品。
図らずも「エッジ」に立つ、男の物語。その対照的なことにも驚きが。

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